六つの小ことば | 六つの小ことば | 3
(1-32)

さあ、私の不遜な欲望よ。あなたはその旅人で、この世はその砂漠のようなものだ。あなたの弱さや迷いは際限を知らない。あなたの要求もあなたがさらされる危険も数え切れない。そうであるのだから、この広い世界の永遠の創造主・正真正銘の王の美名を唱えよう。そうしないとあなたは、この世の無限の被創造物に頭を下げ、あらゆる出来事におびえて震えることになろう。

この言葉が尽きることのない神聖な源で、この言葉を意味を理解して唱えれば、無限に弱く貧しいあなたを全知全能の慈悲深いアッラ-につなげ、あなたのその無力さこそがアッラーの恩恵を受ける対象になる。アッラ-の名をとり、その庇護下に入ってからのみ行動する者は、軍隊に入り国家と法の名の下で、何者をも恐れることなくやることを全部どんなに難しくても抵抗してやれる者のようだ。

最初のところでも触れたが、全ての被創造物は無言で「ビスミッラ-」を唱えている。疑問のあるものには説明しよう。

例えば、たった1人の男はある町に行き、そこの人たちを皆どこか別のところに移動させ強制で働かせたとしたら、それを目にした者がよく分かる事実がある。その事実とは、その男は自分の名前と力に於いてそういうことができるのではなく、その人が兵隊で、国家あるいは国王という長の力でやっているということである。

音がない