六つの小ことば | 六つの小ことば | 8
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うぬぼれの人は、わがままでかつ悲観的であったために、不道徳に見える町に入ることになる。そこではどこを見ても、貧しくて希望のない人々が、いじめで苦しんでいる。彼はどこに行こうと同じ悲哀な風景を目にする。その土地全体が悲嘆な状況にあるかのように見える。彼はこういう悲哀なことを考えたくないために酔っ払うほかないと決心する。というのも皆、彼にとって敵や見知らぬ人のように見える。そしてそこら中にある死体や泣いている孤児などの情景をみて、彼の心は苦しみの中に追い込まれる。

もう一方の神に仕えた人は、心身深くてよい性格を持っていたために大変すばらしい町に行くことになる。この善良な男はその町で万人の祝祭を見る。楽しそうな人々の姿は魅力的な雰囲気を作り皆彼にとって親友や親戚のように見える。前の不幸な人の悲嘆な姿に対してこの幸福な人は皆の喜びと自分自身の喜びで幸せになる。また素晴らしい仕事が出来、アッラーに感謝を述べる。

彼は帰ってきて、前の男に出会い、その男の事情がわかった後彼にこういった。 「あなたはおかしくなってしまった。あなたの心の中にある醜さが表面に反映しているに違いない。だから、あなたは笑うことにすすり泣き、義務からの解放を略奪と思いこんでいる。良識を取り戻し、心を清めれば、これらの不幸な垂れ幕が目から取り除かれ、真実を知るだろう。でなければ、どれだけ公正で、心の優しい支配者のこの文明化し繁栄した町もあなたの見たり思ったりしたようではあり得ない。」

音がない