第22のことば  | 第22のことば  | 7
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書き手のいない手紙は存在しない。どんな芸術も、その製作者を示さないものはない。一つの文字に巨大な本を書き、千の奇跡を1つの奇跡に顕わす主は、その作品によって知られるのではないか。

第6の証明

さぁ、この広い平原[11]に出て行こう。周囲全てを見ることができるように、あそこの高い山の頂上に登ろう。全てがよく見えるようにこの双眼鏡を使おう。この奇妙な世界では想像もできない奇妙なことが毎時起こっているのだから。

見なさい!これらの山、平原、及び、町は、急激に変化している。何百万という物質が他方の中へと、秩序を保ちつつ変化している。何百万もの様々な布が他方の中で織られるような、最も驚くべき変化が行なわれている。見なさい!我々がよく知っている花々は消滅して、代わりに、同じ本質を持つが、形が異なる別のものが整然としたやり方で生じている。まるで、この平原が1枚の紙で、その中に、全く簡単にそして、過失も欠陥もなしに、数十万の異なる本が書かれているかのようである。

巧みに組み合わせられたこの際限のない発生がそれ自身で起こるということは不可能である、というのは言うまでもない。現象自体よりむしろそれらを作った芸術家を示している。更に、その芸術家にとって、難しいことは何一つない。彼にとって1000冊の本を書くことは1字を書くように容易なことである。

音がない