第22のことば  | 第22のことば  | 12
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もし彼の存在を認めなければ、全てのものの作成はこの宮殿のと同じくらい難しくなってしまう。ということは、全てが、宮殿の巧みさと同様である。そうなると、多量も豊かさも無理になってものの値段が非常高くなり、これらもののうちの1つも、我々だけでなく、誰の手にも入らなくなる。例えば、この糸に絡まった甘い缶詰の小箱の[17]を見なさい。それがその隠れた主の台所で作られたのでなければ、今はそれを100円で買っているが、1万円払っても買わなかっただろう。

さあ、実のなるこの木を見なさい。木の全体は1つの根によって生息している。何千もの実がなるのは、1つの実がなるのと同じほど容易である。もし全ての実が別々の根から供給されるとすれば各実は木のように生えるにくくなる。

又、ある軍隊の全ての軍人に必要な装備が一ヶ所の工場で作られるとすればどんなに容易か分かる。しかし、各軍人の装備が異なるところで作られるとすれば軍人一人のためにたくさんの工場が必要となってしまう。

これらの2例と同様に、この秩序ある宮殿、この優れた町、発展したこの国、この壮大な世界にある、全てのものを創造している存在が唯一だとすれば、それは非常に容易になって、今見ているように、大変安く、豊富で、惜しみなく与えることができる理由となる。他の場合は、各々は非常に高価になって、いくら払っても一つも手入れることができないだろう。

音がない